・ケージ
種類、飼育数によって異なりますが、小型種であれば底面積30×45に4匹まで。
中、大型車であれば底面積45×45に5匹までを目安にして下さい。
これ以上での飼育も可能ですが、個体が多くなるに連れて力関係がハッキリし、弱
い個体から死んでしまいます。
使用するケージは専用のパルダリウムケージ(レインフォレストPCP)がおすすめで
す。その他のケージやプラスチックケージでも飼育は可能ですが、排水や脱走のリ
スク、保湿性を考えても専用の物が良いでしょう。
・レイアウト
ヤドクガエルを飼育するだけであれば凝ったレイアウトは必要ありません。むしろ
複雑なレイアウトにし過ぎて、思わぬ窪みや隙間にヤドクガエルが侵入し出て来れ
なくなってしまう危険もあります。レイアウトを組むのであれば生体を入れる前に
しっかり確認し不要な穴や隙間は埋めて下さい。
・床材
吸水性、保湿性に優れた物であればなんでも使用できますが、細かいめのヤシガラ
や昆虫マットはヤドクガエルの体に繊維が付いて嫌がるため、ある程度目の粗いも
のが良いです。おすすめは赤玉土です。
・ミストシステム
手動で霧吹きをするのであれば不要ですが、繁殖を考える場合は必需品だと思いま
す。
ヤドクガエルを飼育するだけであれば手動での霧吹きでこと足りますが、繁殖に備
えて生息地の雨季を再現するにはミストシステムが必要です。
・ライト
ヤドクガエルに取って直接必要という訳ではありませんが、ケージ内の植物は光が
ないとあっという間に枯れて見栄えもよくありません。紫外線は不要なので観賞魚
用のLEDライトを日中のみ点けて下さい。
・餌
キイロショウジョウバエまたはトリニドショウジョウバエを餌として与えます。
1度の量はカエル1匹に大して10匹程度。初めは調整が慣れないとは思いますが、
次の日の朝にまだ少しショウジョウバエが残っている程度の量に調整して下さい。
・エアコン管理
長期間ヤドクガエルを飼育するのであればどうしてもエアコンでの温度管理は必要になります。
温室を作って冬を乗り切ることも不可能ではないですが、夏場はどうしてもヤドク
ガエルが耐えきれないためエアコンでの温度調節は必要です。
適温は室温で23~25度、ケージ内温度25~26程度。目安としてガラスケージの側
面に水滴がつかない状態が最も安定しています。
またヤドクガエルが耐えることができる温度は20度~30度まで、これ以上や以下
では徐々に衰弱していくので、季節の変わり目には細心の注意が必要です。
・ヤドクガエルの日々の世話
ライト、ミストシステム、排水を自動可しているのであれば毎日の給餌だけです。
もし手動ミストの場合、毎日朝晩2回、十分ケージ内な湿っている程度に霧吹きし
て下さい。
・注意事項
ヤドクガエル飼育が難しい要因の大部分は購入した生体の立ち上げが難しいところ
です。
つまり新しい環境に慣れずストレスで拒食し、衰弱し死んでしまいます。ですので
ヤドクガエルを導入する場合は購入の1ヶ月前にはケージとその中のレイアウトを
完成させ、水とバクテリアを巡回させできるだけ自然に近い環境を再現してから導
入して下さい。
生体を購入したあとに焦ってケージを作り、ケージを立ち上げた傍から生体を入れ
るのはヤドクガエルにとって大きすぎる環境の変化になってしまいます。
もしヤドクガエルを購入するタイミングでケージを立ち上がるは準備が出来ていな
い時は、ケージの準備をしている間に生体は小型のプラスチックケージや米びつに
ソイルと植物を入れて十分保湿してから導入して下さい。小さなプラケであれば飼
育者の目を届き易く、カエルも無闇に活動せずとも餌にありつけます。
ケージを立ち上げて1週間から2週間の後にヤドクガエルをケージに導入して下さ
い。